耳を澄ませば
聞こえてくるのはイヤな話ばかり。
人の世のげに醜きことか。
ボク達は争い合う為ではなく解り合う為に生まれた筈なのに。
アンタね、世の中ざっと見渡したって
『わあい、けふは仕事だ、嬉しいな。
レッツ労働。労働いそしみ。
後8時間半も職場に居れるなんて
嬉しさのあまり失禁してしまいそう
僕には友達も居ないからね。
ついでに彼女も居ないからね。
っつうか居た事がないからね。
だから職場に居るのが嬉しくてたまらないのだよ』
なんてな人間はアンタ以外にはそうそう居ない訳でね
大抵の一般ピーポーは
『なんとイヤな仕事であろうか。
自分は自宅で寝ていたいのだ。
自分は友と遊んでいたいのだ。
自分は愛する人・・・
まあ別にそうでも無い人でもいいけどまぐわっていたいのだ。
それをばなんだね?仕事ォ?
馬鹿も休み休み言いたまへ』
ってな思考に包まれて出勤する訳だから
仏頂面の一つや二つ、自然と出るものだよ?
それを指して『態度が悪い』等といわれるのは非常に心外であって
そう言う事を陰でネチネチ言うのは止めてくれたまいよ。下等生物君。
これこれかような訳でして
今日も今日とて苛々しております。
ストレスが溜まった日にゃ、やっぱり甘い物が食べたくなりますよね。
今日買い物をしていたら
なつかしのお菓子、シベリアが特売だったんで買ってみたんですよ。
こんなの食べるの小学生の時以来だよなぁ・・・
なんて思いながらモサモサ齧っていたら
ふと、思った事が。
何でシベリア?水野晴男関係?
スターリングラードじゃイカンのかね?
そもそもこのシベリアというお菓子は
羊羹をカステラで挟んであるという代物で
羊羹もカステラもロシア関係ないでしょう?
何でシベリア?超特急関係?
そうそう
ロシアと言えばですね
ワタクシ、現在こそ猫アレルギーですが
その昔は猫と同居しておりまして。
当時の住処にはチビという名の雑種のトラ猫が居りました。
若干阿呆な所もありましたが
腕白で可愛い奴でした。
そんな拙宅に由緒正しき血統のロシアンブルーの成猫が来る
という話になりまして。
ロシアンブルーと言えば
精悍な顔つき。しなやかな肢体。ビロードのような美しい毛並み。
そんな猫が拙宅に。
期待に胸を膨らませ
今か今かと待ちわびる我々の前に現れたその猫は
たるんだ顔つき。ヤブニラミ。何をするにも億劫そうなその表情。
しなやかとはとても言い難いその肢体。
先住のチビを追いかけ回すも
ちょいと高い所に逃げられれば手も足も出ない体たらく。
さらに妙にパサついた毛並み。
泣き声は『ごぎゃあ』
誰だこいつー!!可愛くねー!!
違うよ、偽者が来たよママン。
さらにタチの悪い事に、コイツの名前もチビときたもんだ。
チビが何人も居ったら訳が解らんわ、と思案に暮れたワタクシ達は
そいつに『デカチビ』と言う
なんともアンビバレンツな名前をつけ
大層可愛がり・・・様にも
このお猫様、常日頃からワタクシ達を煙たがるような状態でして
この気品の高さが血統書つきの猫らしい所かいのォ
なんて思ったものです。
老境に差し掛かった頃は
さすがにプライド高き孤高のデカチビも
機嫌のいい時は喉を撫でるとゴロゴロと喉を鳴らし
喜ぶ様な仕草も見せたりしていました。
遠くを見つめる表情もどこか達観した様子で。
いつの間にか、腹立たしい可愛げの無いデカチビに対しても
愛着をもって接するようになっておりました。
ところが
その頃、ワタクシの家庭環境は最低最悪の物でして
日中からギャンブルに耽り
酒を浴びる様に飲み
時折バーサーカーと化して実の息子に酷い事をしたりする
大変困った生物が居て、とても生き物と同居出来る状態ではなく
猫たちも知人に貰われて行き、チビともデカチビとも別れてしまい
最後を看取る事は出来ませんでした。
恐らく、もう猫と暮らす事は出来ないワタクシの
ちょっとした、心残りです。
そんなワタクシの猫のあしあと。
本の内容?
もう書く気力ないっす(笑)
ISBN:4062143224 単行本 町田 康 講談社 2007/10 ¥1,680
コメント
そうですよ。
昔、まだ写真技術が発達していなかった頃のシベリア特急の駅の写真を
見て、羊羹とカステラで挟んで真似たものだとか。
私ももうネコと暮らせないだろうなぁ…経済的に(涙
もしその写真が『千葉急行』とかだったら
名前は『ちば』になってたんですかねぇ。
もちろん例のロゴで(笑)
猫、欲しいですよねー・・・